例によってネタバレはしまくるのでご注意を。
さて、この作品、元はアニメで見てたんだよね。
石見さんの声が素敵過ぎた。「周くんのばか」の声でやられた……あれは素敵過ぎる(笑)。ただ、作画が時々微妙なのが残念ではある。あまり動きがあるアニメじゃないから、作画頑張ってほしかったなぁ。数少ない動きとしては、腕ポカポカと額グリグリとか、原作の文字での妄想できる部分をアニメとして見れるのは良いよね。それぐらいしか動き無いんだから、キャラ作画は崩壊しないでほしかった……
でも、きちんと最終回はやってくれたし、良かった。原作の方の感想の方でも書くけど、個人的にはこの「臆病だった自分にさようならを」は原作で一番好きな話だから、これを見れて良かったなぁと。
で、まあ、面白かったのでネットで漫画も見てて、原作に手を出してしまったのが運の尽き(笑)。うわぁ、あまーいと楽しんでしまっている。
一人暮らしのマンションの隣の部屋に天使様と渾名される程の美少女が住んでいるけど、自分には関係無いと思っていたのが、ある雨の日に傘を渡した事がきっかけで、というまあ、ある意味ベタなストーリー。でも、これは書き方なんだろうけど、心理描写がかなり多くて、二人が惹かれ合っていくまでの流れがじれったくて好き(笑)。
アニメでも見て好きだった「臆病だった自分にさようならを」が4巻だもんね。もう2巻ぐらいから真昼が一生懸命頑張ってて、3巻ではかなり猛アタックしてるのに周には通じないというか、通じてるけど自己肯定感低いのと過去のトラウマから踏み出してこないというか……見ていて非常にじれったい。友達の樹や優太じゃないけど、背中蹴る会を作りたくなる気持ちも分かるよ(笑)。
4巻まで溜めて溜めて来たからこその、体育祭での真昼の行動が凄かったし、その後で教室で皆から問い詰められる周へのフォローというか、真っ正面から笑顔で論破していく姿はスッキリしたよ。でもだからこそ、「とうとう言わせちゃったなあ」という周りの声になる訳だし。でも帰宅してからきちんと告白するシーンは良かった。二人共好きになってからもお互い自信が無くて踏み込めなくて、という流れで来てたからこそのこの話での真昼の踏み込み、それを受けての周の告白は良いのでは無いかと。
そして5巻に入ってからは、一緒に登校したり、イチャつきが増えて行くんだけど、周君が高校生とは思えない理性でHする事に抗ってるのがなぁ(笑)。気持ちは分かるが、本能に負けないのが……この辺りはもうちょいさらっと描いてほしい気もする。無理だよ、こんなに我慢出来ないよって思ってしまうし(笑)。でも、ちょっとずつ関係は深まりつつ……でも後1年以上我慢ってきつくない? そういう意味では「何でも言う事を聞く券」を3枚綴りで渡して2枚使って残り1枚ある訳だから、これを使って真昼から「抱いてください」とかやらない限り進まない気がするなぁ。
その後はまあ、色々進めていくけど、個人的には9巻での真昼の誕生日を祝う為に頑張る周君は好きかな。そして小雪さん……親に放置されてきた真昼を育ててくれた人。画面越しとはいえ会わせる事ができたのは良かったね。やり方はかなり宜しくないやり方だったけど、それはもう謝って許して貰えたという事で。
小雪さんはきちんと真昼を見てくれていて、雇用関係から親代わりにはなってくれなかったけど、気持ちは真昼を我が子のように愛して慈しんでくれてたんだよね。
「真昼さんの見る目は信用していましたけど、一応念のため……と探ってすみませんね。もし人間性に問題がありそうなら老体に鞭打ってでも引き剥がしに行こうと思ってたのですが」
本当にやるんだろうなって感じがするし。
「うふふ、私はまだ結婚は認めませんよ。通話でなくて、この目で直接どんな殿方なのかか確かめないといけませんから」
これって、言葉その通りでもあるし、「会いにおいで」という事でもあるんだよね。息子夫婦にも「もう一人の可愛い子供とその彼氏さんだって」と紹介するって言ってる訳だし。芯があって愛情深くて技量もしっかり持ってる小雪さんが真昼の世話をしていたのは良かったよねぇ。
この作品で結構気にして見ていたのは……勿論、この主役二人ではあるけど、それ以外に周りの大人達も見てた。特に親はね。周の両親の愛情の注ぎっぷりはなかなか濃い。特に父については見習いたいぐらいだけど、あそこまできちんと息子に向き合って、見抜けるかというと自信が無いし、出来てなかったよなぁ。真昼にとっての実親は屑だから見たくも無いが、その分、小雪さんが凄かった訳で。こちらは育ての親として真昼が歪まずに自分を律しながら育つように見ていてくれたんだし。こういう大人っていうのは、創作物の中の人とはいえ、良い所は見習いたいものだよ。
ちなみに一つだけ不満があって、誤字脱字が結構あるのが気になるんだよね。編集さん、仕事して……と。結構目に付くレベルであるのが勿体無い。あまーい空気から現実に引き戻されてしまう……まあ、その後結局またあまーい世界に引き戻されるんだけどさ。
さて、こんな感じで読んでいて、天使様欲が高まって、漫画も買ってしまった(笑)。
漫画の方はまだ初詣ぐらいなので全然話が進んで無いけど、「臆病だった自分にさようならを」とその次の登校で騒ぎになるぐらいまでは何とか描いて欲しいなぁ。原作に忠実に進んでるから、安心して読めるし、漫画ならではの表現もあったりしてこれもまた良い。絵でいえば真昼が可愛いしな(笑)。
こちらは原作5.5巻と追加ショートストーリーのコミカライズ。事例列的に少し関係が進んでたり原作で描かれて無い話があったりと、お得感ある。
アニメも二期が決まった訳で、アニメもまた楽しめるのが嬉しい。石見さんの真昼は可愛すぎて困る(笑)。可愛い声でありつつ天使様モードでの圧のある声もきちんと出してくるからなぁ。
原作も9月には10巻が出るし、この二人のあまーい生活を楽しく読ませて貰おうと思う。
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