ジャンプが4本の新連載を開始し、今週で4本出揃った。まだ初期の数話なので第一印象に近い感じになるが……新連載は、「テンマクキネマ」「キルアオ」「ドリトライ」「鵺の陰陽師」の4本。今後生き残るかどうか個人的に期待度の低い順に書いてみる。

ドリトライ

 拳闘モノ。ジャンプだと「リングにかけろ」は当たったけど、それ以外は厳しいよねぇ。この漫画はまだ2話で導入部でしかないのは分かっているんだけど、厳しく感じる。絵に動きが感じられないのが個人的にはきついかな。拳闘モノなのに動きが無い。止まっている絵にしか見えないのは迫力が出ないんじゃないかと。

 主人公は嫌なタイプなキャラではないんだけどね。妹の為に頑張ってるし、曲がった事が嫌いな主人公タイプだと思う。ただ、今の処、強みが「打たれ強い」と「折れない意志」って辺りで、地味なんだよな。

 後、ヤクザとか戦争とか、厳しい設定を持って来たなと。そういう時代だからこそヒーローになれる可能性も出てくるんだろうけど、一歩間違えると日陰の道だからね。どう見せていくのかな。

鵺の陰陽師

 今週からの新連載。読切でもあったなと思い出した。絵は思ったより綺麗。鵺とか綺麗に描いてるなぁと思う。第一話を見る限りでは、眼鏡君が2話以降も出番があるのかどうか。強い力を与えられない「選ばれなかった人」として描かれるのか、あっさり記憶を消されて主人公だけが頑張るのか。後者の場合は、王道な展開ではあるけれど、だからこそテンプレ展開で魅力が感じられなくなる可能性が出てくるよね。まあ、前者も描ききれなかったら魅力無いんだけど(笑)。

 絵は好きだから、後はストーリーだよな。見開きの幻妖をぶった切るページとか好きだし。そういうシリアス絵も描けて、その前のページの鵺の「ん?」のコマのような表情も描けるし。

 学園モノで妖怪退治モノって、ありふれてるテーマだから、そこをどう面白くしてくれるかだよね。シナリオが良いとジャンプ王道系の漫画になるんじゃないかとは思う。ただ、どういう展開ならそうなるのか、素人の私には分からない(笑)。

キルアオ

 「黒子のバスケ」作者による殺し屋が子供になって中学生生活を送る漫画。コナン君とか転生ものが頭によぎりつつ、それとは違う漫画(笑)。長期連載する人気漫画を描いてた漫画家さんってやっぱり凄いんだよね。安定して読める。既にトンデモになってる点とかは目を瞑る……バヌケを思えばこれぐらい(笑)。

 ただ、中身がおじさん(妻子あり、離婚してるけど)で中学生をやっていくってのは、なかなか微妙な感じもあったりして。コナン君みたいにアイテムで強化する訳でもなく、殺し屋の経験で全てこなしていけそうな。

 一応、元の体に戻る為に、その原因となった会社を探るのが縦軸で、学校生活を送りながらちょこちょこと殺し屋の腕を使ってトラブル解決が横軸か。普通の中学生活なんて送れないかなという点でいくと、勉強楽しいってなってるから意外とやっていけるのかもしれない。ただ、精神年齢が絶対的に合わないから、親子ぐらいの感覚だよねぇ。長期連載する時に、縦軸は次々出していけるとして横軸が成立しなくなっていくのかな。日常が無くなっていく……まあ、元々殺し屋の時点で日常じゃないからそれでも良いのかな?


テンマクキネマ

 「食戟のソーマ」作者による映画制作漫画。5話まで来てるんだけど、話の展開がゆっくり(丁寧?)なのと、起伏が無いのが気になる。主人公が巻き込まれてるだけで自分の意志とか夢とかで強い思いを見せるって訳でもない。まあ、取り憑かれて話が進むのは「ヒカルの碁」もそうだったけど、佐為が良いキャラしてたからなぁ。佐為ポジションの天幕も凄さをちらっと見せてはいるんだけど、まだ弱いかなぁ。

 この漫画も、読み易さは流石だと思う。絵も綺麗だし。今回は「おはだけ」が使えないよなぁと思ったら、普通に水着をぶっ込む辺り、分かってるんだなと(笑)。

 まあ、次回は倉紅井姫希が凄さを見せてくれると思いたい。脚本の天幕、主演の倉紅井姫希が凄くて、それが映画として皆を驚かせるっていう展開になるんだろうし、凄さを見せて欲しいよね。

 取り敢えずこの時点では、振り回されながら映画を作ろうと一つ一つやっていってる段階だから仕方無いんだけど、ライバルが現れるとか、何か問題が起きてそれをどうにかしなくてはならないとか、そういう盛り上げが欲しい気はする。日常系の漫画ではないだろうからね。既に幽霊に取り憑かれてるし(笑)。でも、テーマ的には面白くなって欲しいと思っているので、そろそろ「おおお!」となる展開が欲しいかな。


 という事で、全くの個人的な感想ではあるけれど、4つの新連載の初期印象的な感想を書いてみた。私の予想なんて外れて良いから、どれもこれも凄く面白い漫画になって毎週この漫画の為にジャンプ読むよ!っていうぐらいになったら嬉しいね。